人のブログ

その都度思った事を書いてます

人形

皆と同じよう産声を上げ産まれ

皆と同じように立ち 歩き 喜びを覚えた

皆と笑い 皆と泣き 皆と生きた


現実を知るまでは...


大人になるにつれて気付く事

気付くにつれて弱くなる自分


いつの日か傷つかないようにと自分を作った

そしていつの日か自分を見失った


人の前では人が望むように笑い そして悲しんだ 人に生きて 人を拒んだ

何を求めているかも分からず 何故生きるのかも分からず

ただただ暗い狭いあの部屋が嫌で

出たくて...出して欲しくて...


人に付いていってもまたあの部屋に戻っていた そしてまた人を求めた

いつの日かそんな自分が空しくて 悲しくて

泣いたよ もう疲れたよ


終わらそうとした

生を与えてくれた人にさえ自分は必要なかったから ...

だけど終わる事もできない自分


それから自らをあの部屋に閉じ込めた

誰にも心を見せないように 傷つかないように

もう人を信じないように


人が求めるよう笑い

人が求めるよう慰め

人が求めるよう愛を注いだ

それでも人に捨てられた

それでも傷はつかなかった


人形のように笑い 人形のようにただただ相手に合わす事しかできない自分 もう自分を無くしたから 自分が何を求めているのかさえ分からない


そんな時すごく優しい人と出会った

彼女はすごく暖かかった

まるでこんな自分でも光を浴び生きていけるようで 幸せだった


だけどその時間もやがて終わりがくる...

ずっと人形だった自分には幸せを与える事はできなかった...


安心してしまった自分をまた責めた

傷つかないように閉ざしてきた心を少し開いた事を責めた

自分の中でもがいて、もがいて

この暗い狭い部屋の中で

また一人...


本当はそれは間違えているとどこかで気付いていた


悲しくて悲しくて泣いたよ

人形だった自分が泣いていたよ

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